記事投稿日 : 2020/07/24 ひとり言

塾長のひとり言 塾の仕事を続ける理由

10年以上前の、まだ塾の仕事をして1年か2年くらいしか経っていない頃、学校に行けない生徒が塾に入ってきました。今で言う「不登校」の生徒です。行かなければならないと思っている所に行けない、という不安や(感じなくてもいいのに)罪悪感みたいな感情を持ってしまうことは辛かったと思います。僕は君の味方だよ、塾には君の味方しかいないよ。そう心で言いながら、日々授業をしていました。

そんなある日、その生徒のお母様が

「塾が楽しくて、勉強も分かりやすくて、いつも塾に行く日を待っているんですよ。塾が終わった日も、今日はこうだったとかを本当に楽しそうに話すんですよ。塾は休みたくないんですって」と笑顔で話してくれました。

単純に嬉しかった。

塾がいいとか、学校が悪いとかではなく、その生徒にとって塾という場所が「居心地のいい場所」になれたこと、その生徒に添うことが出来たことが本当に嬉しかった。

「居場所」は必ずある。なかなか見つけられないかもしれない。けれど、自分の居場所は、居心地のいい場所は、探せばきっと見つかる。

多くの子どもたちに、このことを知って欲しい。

人生って、確かに悪いこともたくさんあるけれど、そればっかりじゃない。良いことや素敵なこともそれ以上にたくさんある。

少しの考え方や変化や工夫や、自分自身の頑張りで、毎日がちょっとだけ楽しくなるかもしれないし、嬉しいことは増やせるかもしれない。つらく苦しい日々でも、真っ暗でどん底のような毎日でも、時や場所が変われば、きっと光は差す。きっと。

同じ場所で頑張ってもいいし、違う場所へ逃げてもいい。闘っても闘わなくてもいい。工夫の仕方はあちこちに転がっているし、生き方だってさ、世界中には溢れているよ。

少し大袈裟かもしれないけど、そんな風なことを子どもたちに伝えたくて、子どもたちが安心しながら目標達成を目指せる場所を作りたくて、10年以上も塾の仕事をしてきました。今も、そしてこれからもずっと。

「仕事」は社会への恩返し

好きな作家さんの小説に出てくる言葉です。

自分の持っているものを、惜しみなく子どもたちに還元していくこと、目の前に居る生徒に対してできること、伝えられることを、同じようにとはいかないけれど、少しでもいろんな場所に居るたくさんの子どもたち、大人たちにも伝えられたらなと思います。

本日も、出雲市の個別指導塾 すずかけの木にお越しいただきありがとうございました。あなたにとって「居心地のいい場所」になれたら幸いです。