記事投稿日 : 2020/10/16 ひとり言

塾長のひとり言 指定校推薦を取りたい高校1年生が注意すること

本日は中学生や高校1年生に向けて、大学受験についてのお話をしたいと思います。

大学受験の方法は、大きく分けて2つ。テスト勝負の「一般入試」と、面接や小論文で合否を決める「推薦入試」です。

定員厳格化などの関係で、大学の「一般入試」が難化している昨今、改めて「推薦入試」が注目されています。

「一般入試」では「慶應大学や早稲田大学に受かったけど、駒澤大学に落ちた」という驚愕の事実がネットにあがっていたりしますが、「推薦入試」では逆に「今まで日東駒専レベルの子がMARCH以上にガンガン合格している」という話も聞いています。日東駒専とかMARCHって何?という方は【よく使う大学群のまとめ】をご覧ください。

さらに、「推薦入試」には、「学校推薦型選抜(一般推薦入試)」や「総合型選抜(AO入試)」などいろいろな方式がありますが、一番合格率の高いのが「指定校推薦」呼ばれるもの。

各高校が持っている大学の枠を取り合うのが、この「指定校推薦」。基本的には評定平均(通知表の数字)で争われます。ボーダーも評定も決まっているので平均値がたった0.1で足りなければ選択もできません。今日は、これについてのお話です。

まずその争いに使われる評定平均ですが、これは高校1年生から高校3年生の夏(1学期)までのすべての教科における5段階内申の平均値のことです。いいですか。高校3年生までの夏までのものですよ。ちなみに高校では、ほぼほぼテストの得点で内申が決まります。

というわけで、中学生のときにはあり得る「3年生になったら頑張る」という手法は、推薦入試では使えません。

だからよく生徒たちにこう言う人がいるのです。

「受験が終わって一息つきたいのはわかるけど、推薦を狙うなら高校1年生を受験期のつもりで勉強しておくといいよ」

酷な話ですが、評定平均の計算期間は「高校1年生~高校3年生の夏」までだから、割合的にも1年生の成績って大きいからね。それに2年生・3年生になると、選択科目も増えるし、一般受験組はそちらへ集中するので、内申は多少取りやすくなるわけです。

つまり、指定校推薦獲得のためには、高校1年生の間が勝負ってこと。ここでしっかりと評定平均を確保しておかなければなりません。

ただ、それがやっぱりなかなか難しい。「指定校推薦?楽じゃん」なんて思っているならそれは大間違いです。しっかり勉強しなくては、欲しいものは手に入りません。

下記でよくある失敗例を紹介していきます。

高校1年生における、「指定校推薦レースについて行けなくなる」3つのパターンはこんな感じ。

・パターン1:スタートずっこけパターン

入学してすぐ、高校の進度と難易度についていけなくて、そのままズルズル後退。一度送れるとなかなか追いつけないのが高校の勉強なので、その後浮上できず。仕方なく一般受験へ。

 

・パターン2:夏ずっこけパターン

ちょっと慣れてきた頃に、部活や学校行事に力を入れすぎて勉強時間の確保ができず、大量の課題も処理できずに後退。どこかのタイミングで慌てて一般受験へシフト。

 

・パターン3:宇宙へ追放パターン

真面目にやってきたのに、いつの間にか先生の話す言葉が宇宙語のようになり、何を言っているのかわからない状態に。さらに、どこがわからないかも自分ではわかならなくなってしまう。

 

どうでしょう、心当たりある方もいらっしゃいますか?

ちょっとドキリとした高校1年生に伝えておきたい言葉がこちらです。

「予習ができなくなったら1アウト。先生の言葉が宇宙語になったら2アウト。自分で勉強できなくなったら3アウト」

野球同様3アウトするとチェンジです。指定校推薦から、学校の内申の必要度の低い「一般受験」への切り替えになります。まぁ、「一般受験」でも、上記の状態からのリカバリーするのは相当大変なのですが。

また、高校の先生は独特で、たまに授業ど頭から宇宙語で、「この人本当に宇宙人じゃないか?」って疑いたくなるような先生もいらっしゃいますが、たとえその先生個人の問題で授業が分かりづらくても、自ら勉強ができる子であれば、自力で難を逃れることができます。

これを見ている中学生・高校生のみなさん、「自力」をつけておきましょう。特に中学生のみなさん、自分に合った勉強の仕方、スタイル、そして勉強する習慣を身につけておきましょう。高校行っても塾頼みでは、科目数も多い進度も早い高校ではあっという間に宇宙行きですよ。

そして、最後に忘れちゃいけないことを。

自分の希望の大学や学部学科がある人は、必ず自身の高校の指定校リストを確認しておきましょう。毎年多少の変更があるものですが、大まかに大体どんなところがあるのかは参考になるはずです。指定校狙いで頑張ってきたけれど、行きたいところがなかったなんてオチは笑えませんからね。

本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木へお越しいただきありがとうございました。指定校推薦のいいところは、進路決定後の高校3年生の冬に好きなことを勉強できる点だよね。