記事投稿日 : 2021/01/08 ひとり言

1月の模試が返却されたときの心構えについて 【模試の使い方】

高校3年生や浪人生にとって大事な大学共通テストまでおよそ1週間。ここから私立大学の受験、国公立大学の前期試験などおよそ1ヶ月の闘いが始まります。

中学3年生は、公立高校の受検日までは残り2ヶ月弱となりました。

不安に押しつぶされそうになりながらも、鬼気迫る雰囲気で勉強に取り組んでいる子が増えるのは、この時期の風物詩。目が真剣です。本人たちは苦しいでしょうが、この経験は将来必ず役に立ちます。大人が言うのだから間違いない。

今回は、この時期に行った模試の活用の仕方について話をしていきます。

 

模試の使い方

模試(習熟度テスト)が返ってきた(大学受験生は自己採点が終わった)!

まず点数に目がいくでしょう。「よっしゃ!」や「あー」という声が響く。成長を喜ぶ者、思ったより成長していなくて焦る者(まわりも成長するからね)、落ち込む者、反応は様々でしょう。

一番怖いのはこの反応のままで終わってしまうことです。

1月の模試はいわば本番前の最後の練習試合。ただ勝った負けたでは勿体なさすぎます。大事なのは「何ができていて、何ができていないか」を把握し、本番に活かすことです。

もし模試後すぐに解き直しをしている場合も改めて結果をよく見てみましょう。そのときとは違った課題点に気付くことができるかもしれません。

そこからの課題発見から解決へのプロセスは個々人によって異なりますが、今回は分かりやすいように多少大雑把にそこからの分析の活用方法をいくつか話しておきます。参考になれば幸いです。

注意点を先に挙げておくと、分析やその後のメニュー(ここでは勉強の進め方としていきます)組み立ての段階で、相談できる先生がいるなら必ず相談すること。細かい微調整は生徒個人では難しいです。学校でも塾でもいいので信頼できる先生を頼りましょう。

それでは分析と活かし方について。

 

1 できているポイントを見つけて自信を持つ

分析というとできていないところに目が行きがちですが、特に勉強に自信がない子は自身の成長点にも目を遣るようにしましょう。「やればできた」という気持ちはさらなる頑張りへの原動力になります。

ただ、安心や慢心はいけません。既にできているところに成長ポイントはないからね。できているポイントで心の力を蓄えたら、以下のように自分の課題と向き合いましょう。

 

2 できているポイントを得点源にするためのメニューを組む

これはどちらかといえば、目標点数が7割以下の生徒に取り組んで欲しい内容です。

自身ができているものの中に、まだちょっと怪しさが残る単元を見つけたら、残り時間のメニューの組み立てをその部分中心にするということです。得点源を強化するイメージ。

各科目で、現状すべての単元の理解度が高い状態の子でなければ、ここからすべての単元をまんべんなくやるのは危険です。

例えば理科であれば、「物理」「化学」「生物」「地学」の4分野の単元から出題されます。だから得意な単元を見つけてそこに注力し、「ここの単元が出てきたら絶対に得点できる!」という風に得点源にするのがいいでしょう。

数学でも計算で満点取れていないようならまずはそこから。重要なのは「何となくできているところを完璧に近い形でできるようにすること」です。

 

3 できていないところの中から得点源になりそうな部分を探しメニューを組む

模試ではっきりできていないことが分かった単元の扱い方は、人とタイミングによって分かれます。分かりやすいようにはっきり言うと、力を注ぐか、捨てるかの二択です。ここでは力を注ぐ場合のお話をしましょう。

7割以上を目指していく子であれば、この「できていない部分」の問題演習が今すべき最大のミッションになります。なぜできていないのかを正確に掴み、その原因を潰していきましょう。潰す方法として、【入試レベル以上の問題で課題発見】→【見つけた課題の基本・応用問題で演習】→【入試レベル以上の問題で課題解決】がオススメです。もちろん度合いは人によって変わりますよ。

問題演習というアウトプットを繰り返し、基本的な問題であれば、ほぼ反射で問題に立ち向かえるようにしておくことです。それが応用問題や入試レベル以上の問題にも間違いなく活用できます。これってスポーツと同じですよね。そんな課題解決中心のメニューを組みましょう。

できていないところをできるようにするというのが、勉強の成長における王道です。最大の成長のチャンスです。

念の為言っておきますが、今は課題を見つけて凹んでいる場合ではありません。むしろ「よっしゃー、課題発見!」という具合で自身の最高の成長チャンスを掴みにいきましょう。そのマインドが手の動かし方を変えていきます。

 

4 できていないところを捨てる

入試では、満点を取る必要はありません。合格点を取ればいいのです。

学力向上という観点から見れば「捨てる問題をつくる」という行為は愚かです。しかし、今は時間がありません。この辺りの価値観は人によって異なると思いますが、人によって異なるからこそ、こういった方法論もここでは話していきます。

入試本番で「これは無理」と思う問題は容赦なく捨てます。その問題に対する練習時間を、得点源になりそうな問題の練習時間に使うためです。

「既にそうしているよ」という子にとっても、この時期の模試というのが更にどこに焦点を当てればいいのかのヒントをくれるでしょう。

繰り返しになりますが、残り時間はわずかです。模試の結果を踏まえて自身の目標点数に応じた戦略を立てていきましょう。

 

まとめ

最後の模試を既に受験した方も多いとは思いますが、これからという方もいるでしょう。

本気でやった模試だからこそ、その結果と分析が次に活きてきます。

何度も残り時間がわずかとお伝えしてきましたが、例年を見ていても、まだまだ生徒個々人の実力は伸ばせる時期です。

ただ、周りも伸びますからね。その中で差を付けるには周り以上の努力や戦略が必要になってきます。

辛いと思う。苦しいと思う。でも、今までそれを味わってきた子にすれば、そろそろ慣れてハイになってきているのではないでしょうか。

どちらにせよ、今が正念場。どうか一生で一番勉強する毎日を

 

本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木へお越しいただきありがとうございました。