記事投稿日 : 2021/11/25 ひとり言

自立型学習塾とはなんだろうというあなたへ

「自分で勉強できたら塾はいらないよ」

よく生徒にこんな話をします。ここでいう勉強とは、「目標達成の手段」のことです。

目標が志望校合格の子もいれば、希望の職業に就くことの子や、資格取得や、成績アップや、苦手克服の子もいるでしょう。そんな目標達成への手段一つに成り得るのが勉強です。

もちろん勉強することで、目標達成以外の付加価値も得られます。学力増強や知見の広がり、困難への立ち向かい方の幅が広がる、楽しみなど、手にいれられる恩恵は多岐に渡るでしょう。まぁ、とりあえずそれは今回は置いておいて。

そんな勉強が、自分一人でできたらこんなに良いことはありません。そりゃそうでしょう。一人でできれば時間もコストも最小にすることができますし、いつでもどこでも経験値を貯めてレベルアップできるのですから。

ドラクエでもFFでも、誰かと一緒じゃないと先へ進められないとなれば、物理的にゲームクリアは遅くなりますよね。「ねぇねぇ、この洞窟怖いから、一緒にやろ」とお兄ちゃんを誘う弟は可愛らしいですが、お兄ちゃんの予定も考えなくてはいけませんし、そのうちお兄ちゃんが「じゃあ付き合ってやる代わりに1回100円な」と言い出したら、クリアできない可能性も高まります。それにしても極悪非道なお兄ちゃんですね。

「もういい!自分で進められるもん!」と自分で進めたほうが早いのは確かです。

勉強だってそれは同じ。

目標達成のために、参考書や教科書を手に手を取り、自分で読み、問題を解き、課題を発見し、その解決策を導き、それを踏まえて練習をし、目標達成する。

まぁ、こう書くと簡単ですが、それがなかなか難しいわけなんです。子どもだけでなく、大人だってそれは同じです。勉強以外のことで例えるとわかりやすいでしょうか。

例えばダイエット。

ジムがなくても運動すれば痩せるわけですが、ジムに行った方が効果は出やすいですよね。ついつい一人だとサボったり怠けたりするんです。ジムに行けば「あれやって、これやって」を指示されますから、楽です。それに場の雰囲気も相まって、やる気も出てくるかもしれません。それにジムに通って成功すれば、グルグル回ってスポットライトが当たるCMに出られるかもしれません。

誰だって褒められたり認められることは気分がいいですから、自分の頑張りを見てくれている人が近くにいるということがジムの強みでしょうか。一人だと孤独ですよね。ティンティンティロンティーンと効果音をつけて自分で自分を照らしてみても切ないだけです。

切ないだけならまだしも、折角培ってきたやる気も失うかもしれません。そんな時、一人であれば激励してくれる味方もいません。暗雲かかった気持ち一つ習慣は瞬く間に崩れ、元の体型、いや、リバウンドで増量なんてことも。

それだけではありません。ダイエットに失敗した僕は傷つき、すべてのことに自信をなくし、挑戦することを諦める人になってしまうかもしれません。「どうせ何やってもダメだ」そんな風に心に刻み込まれた呪縛は、ありとあらゆる行動を制限し、気力や体力を奪っていきます。人生真っ暗闇。たまらなくなった僕はこう叫ぶのです。「だってポテチ美味いんだもん!」ん?、何の話でしたっけ?

なんだか前置きがあらぬ方向へ向かってしまいましたが、そんなジムの勉強版が、塾にあたるんでしょうね。ここから本題です。

近年、従来の「勉強を教える」塾とは少し違う、「自分で勉強すること」を応援する塾が増えてきました。

それを「自立型(空間型)」なんていう風に呼んだりします。昔からある「集団指導」「個別指導」と並べて、「自立型指導」と区別されることが多いです。

「自立型」はその名の通り、先生が必要以上に生徒に情報を提供することをしません。あくまで自分一人で勉強を進めることがポイントで、困った時に手を差し伸べたり、相談に乗ったりしてくれるだけです。

人は、誰かに教えられている時間や説明を受けている時間に成長するのではなく、自力で実践している時間に成長するのですから、これは案外理に適っています。

ただ、塾としては、その辺りのバランスをとることが難しい。自分一人で勉強進められたらそもそも塾に行かないですからね。一人でできないから、塾へ来る。そんな子に対して、どこまで介入するかが「自立型」の教室長の腕の見せ所なわけです。

「自立型」は、他の2つに比べて、生徒や保護者の満足度を上げるのも難しいです。世の中ではまだまだ「教えてもらう塾」というイメージって根強いですからね。

ただ、前述の通り「自分で勉強できたら塾はいらない」です。「自立型」は、その状態を貪欲に目指そうとする、塾界の新進気鋭なのです。

というか、集団形式でも個別形式でも、優れた実績や成長誇る塾は、どこもこの「生徒が一人で勉強する時間」を大切にされている印象があります。やっぱりそこが一番伸びるんですよね。

 

本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木へお越しいただきありがとうございました。まさしく「守・破・離」。