記事投稿日 : 2022/03/04 ひとり言

教科書が読めない子どもたちの頭の中と3つの対策

外からの情報をうまく自分の中に取り入れられない子がいます。

教科書を読んでも頭の中に入っていかない。何が書かれているかわからない。人と話しても、何かを聞いたりしても同じ。

格好よく言えば「インプットが下手」ということですね。

子どもでも大人でも、あえて情報をインプットしないということもありますし、体調不良などでうまくインプットできないというタイミングもあるでしょう。

問題になるのは、「インプットしたくてもできない」という場合です。情報を取得する力が弱いと、生きていく上でも損をしてしまいがち。

一体何が起こっているのか、脳内の仕組みをクレーンゲームに喩えて話を進めていきましょう。

 

頭の中のクレーン

頭の中にある、情報を拾う仕組みを、情報キャッチャーと呼ぶことにしましょう。UFOキャッチャーのあのクレーン部分を想像してください。

情報キャッチャーは、アームを伸ばし、情報を掴み、頭の中の引き出しにポトンと置きます。情報をうまくインプットできないというのは、この一連の流れがうまくできていないということです。

アームが錆びているか、掴む力が弱いのか、はたまた他の理由か。

それでは、そんなときに情報キャッチャーをどうメンテナンスしていけば良いのか、はたまた使えば良いのか、つまりインプットの力をどう上げていけば良いのか、このまま喩えを使って説明していきましょう。

 

パワーを集中させる(狙う対象をよく考える)

情報を掴みにくいときに重要なのは、情報キャッチャーの掴む力の強さです。

これが弱いと折角掴んでもすぐ手放してしまいます。特に最初のうちはみんなの情報キャッチャーは掴む力がすごく弱いので、対象を絞らないといけません。あれもこれもは結局全部獲れません。

掴む対象を一つに絞りましょう。それもなるべく簡単なやつから。あんまり欲しくないやつでも、急がば回れと言います。一回掴んで獲得した成功体験が積めれば、だんだんとアームのレベルが上がり、掴む力はどんどん強くなります。しかも、このクレーンゲームは何度やってもお金はかかりません。

勉強が苦手な子が、あれもこれもいきなり始めてもなかなかその全ての情報が頭に入っていかないように、最初は一つに絞るのが得策です。それもなるべく簡単なやつ。そこで多くの成功体験と自信を手にいれましょう。

 

五感を使う(掴む手を増やす)

ちゃんと対象を掴むには、掴む手の数を増やすことも大切です。

そのためには五感をフルに使いましょう。もちろん、味覚や嗅覚までは必要ないですが、使えるものは何でも使おうという姿勢が大事なのです。

オススメの方法は音読です。ただ見ているだけでは掴む力は最弱です。読んでいるというよりそれはぼんやり見ているだけだろうという子もよく見かけます。それではいけません。聴覚や触覚にも助けてもらって、情報を掴みにいきましょう。

そして、ただ読むだけではなくて、頭の中でイメージを浮かべることも忘れずに。イメージが浮かばないものはそもそも覚えられません。今の時代、ネットがあれば数秒で調べられるのですから、調べましょう。それすらしないのは、情報を掴む力が弱いのではなくて、掴もうとする意志が弱いのです。

小学校の宿題にある音読って、とっても大事なのです。

 

興味関心を利用する(アームを長くする)

いきなりですが、興味関心の力は偉大です。勉強が大の苦手という子も、ポケモンの属性や名前は覚えたりしますからね。

それはまるでアームを長くするかの如く、情報を手元に近づけることができます。

ただ、いきなり勉強に興味関心を持てと言っても難しいでしょう。だから、発想の転換です。興味関心のある分野とくっつけて、情報の掴み取り方を学ぶのです。

プリントを好きなキャラクターの表紙にしてみたり、好きな漫画の例を使って説明をしてみたり、きっかけはもう何でも構いません。少しでも興味の目が内容に向くようにして、そこから成功体験を重ねれば、ちょっとずつ内容にも興味が移ります。結局大人でも子どもでも「できる」「わかる」ものは少し楽しくなるんですね。

興味関心のパワーを上手に使って、情報キャッチャーのアームを伸ばしていきましょう。だんだんと興味がないものにも手が届くようになっていくはずです。

 

 

今回ご紹介したのは上記の3つが基本になります。それこそ興味が出てきたらぜひやってみてください。

「おー、ちょっとやってみようかな?」と思ったあなたにアドバイスです。最初のうちは、クレーンで掴めるものは一つです。あれもこれも欲しいと思って欲張ると失敗します。一つずつ確実に掴み取ってくださいね。

 

本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木へお越しいただきありがとうございました。
あなたの頭の中の情報キャッチャーはメンテナンス済みかな。