記事投稿日 : 2022/06/01 ひとり言

やった方がいい行動がなぜ続かないのか。そして、それを継続するための3つの方法

ダイエットなんて簡単だ。
もう100回もやった。
 

こんな秀逸な言葉があります。

人間は、他の動物に比べて、継続が苦手な生き物。そこには人間特有の「考える力」が大きく関わってきます。

勉強でも、仕事でも、プライベートでも、「続かない」ことはなぜ起こるのか。そして、それをどうしたら続けられるのか。それが今回のテーマです。

 

なぜ続かない?その理由

・人間は80%以上うまくいくということしか能動的に行動しない

“人間は考える葦である”と古代の哲学者パスカルは言いました。

そうなんです。人間はとっても考える生き物。頭がいいからこそ、すぐ学習します。

そして、その学習の中で、「あんまりうまくいかないことはやらない方がいい」と、無意識的に決めてしまうのです。

これが継続を妨げる大きな要因です。

例えば、塾で出された宿題の中に、生徒自身が「難しい」と感じる要素があると、宿題になかなか手がつかなくなります。後回しになり、場合によってはやらない行動として選択されてしまうのです。

人間は「うまくいく」と思ったことしか基本的にやりたがらないのです。

 

続けるための秘策

では、続けたい行動を続けるにはどうしたらいいのでしょう。

上記の理論による行動断念を防ぐには、やるべき行動が「簡単だ(難しくない)」と思えるようになる必要があります。

それにはその行動の成功体験が必要ですね。

ここで活躍するのが「ベイビーステップ」。続ける行動を細分化して、成功体験を積んで、「あ、これはそんなに難しいことじゃないな」という意識を植え付けるのです。

例を見てみましょう。

 最終的には単語一日30個暗記が目標(うーん、難しいなぁ)
 
 →とりあえず10個をテストする
  (満点じゃなくてもOK!行動出来たら自分を褒める!成功1)
 
 →2~3日でテストすることに慣れてきたら10個8割以上を目指す
  (8割以上なら自分にご褒美を!成功を増やそう!)
 
 →1週間くらい続いたら20個にしてみる
  (どんどん褒めよう。成功体験貯まってきた)
 
 →3週間くらい続いたら30個にしてみる
  (お、割とできるかも)
 

最初から30個にチャレンジして1~3日坊主よりも、この「ベイビーステップ」を活用した方が最終的には良い結果を得られそうです。

まず続ける行動を「割と簡単だ」と思えるようにしましょう。

 

続けるための秘策2

「邪魔する要因」を倒す。

次に継続を邪魔しにやってくるのが、様々な「邪魔する要因」です。

 ・勉強しようと思ったのに、お母さんに「勉強しなさい」って言われてやる気無くした
 ・ダイエット中なのに「飲みにいこうぜ」と誘われてつい暴飲暴食してしまった
 ・部活を頑張って宿題をやるはずが眠くて寝てしまった
 ・自分の部屋で勉強しようとするとついついゲームを触ってしまう
 

せっかくベイビーステップで成功体験を積もうと思っても、次々に襲いかかる邪魔する要因にやるべき行動は阻害され続けます。

人間は基本的に楽をしたがる生き物ですからね。誘惑には割とすぐに負けてしまいます。僕も同様です。

ですから、「邪魔する要因」を遠ざける工夫が必要になります。例えば先ほどの例にそれぞれ工夫をすると……

 ・お母さんに言われる前に「勉強するからね」と言っておく
 ・「これから1ヶ月ダイエット月間なんだ」と周りに告知しておく
 ・部活が忙しい日の宿題をやる量を予め少なめに予定し他の日にその分をやる(計画立て)
 ・自分の部屋にゲームを置かない
 

こんな風に小さな工夫で、「邪魔する要因」をどんどん削っていきましょう。

しかし、忘れてはならない重要な事は、「邪魔する要因」は決して無くなることが無いということです。

予期せぬ事や予想外のことは起こる。

それは最初から肝に銘じておきましょう。それで継続したい行動が一日できないことがあっても、また次の日から始めればいいのです。そこは柔軟に計画を立てましょう。

できなかったことにあんまり注目してしまうと、折角の「簡単感・できそう感・難しくなさそう感」が削れてしまいます。

いいですか、生きていれば誰にでも何かが必ず起こる。

大事なのは、それに引っ張られすぎないことです。

また、「邪魔する要因」とは逆に、続けたい行動を「強化する要因」を創ることも大切です。

成功体験を積んだら自分にご褒美をあげるなど、自身の行動を強化する要因を自分で設定しておきましょう。

やらない理由を減らし、やった方がいい理由を増やしておく。

ここまで来たら、あなたにはだいぶ継続力がついてきているはずです。

 

続けるための秘策3

目的がしっかりしていない行動は続けなくてもいい。

上記の2つのポイントを理解した上で、それでも行動が続かない、というのなら、改めてよーく考えた方が良さそうです。

果たしてその行動には続ける意味があるのか?

もしかしたら、あなた自身、その行動に必要性を感じていないのではありませんか?その行動を継続する目的は理解できているでしょうか?これがなければ、正直その行動は続けなくてもいいかもしれません。

「健康にいいから」「勉強は大切だから」「継続する事って大事だから」そんな一般論で抽象的な目的ではなく、自分の腹に落ちる目的こそが、あなたの継続力の大きな原動力になるのです。

 ・○○高校、△△大学に行きたいから勉強を頑張る
 ・このままだともうすぐ痛風になると医者に言われたからダイエットを頑張る
 ・次に赤点(欠点)を取ると進級できないから宿題を頑張る
 ・次のテストで良い点数を取るとスマホが買ってもらえるから勉強を頑張る
 

行動を継続するには、こんな風な「自分に合った目的」が必要不可欠です。

人は、希望と危機感で動く生き物。

継続したい行動は、あなたにどんな希望を与えてくれますか?その行動をしないと、どんなまずいことが起こりそうですか?まずはその辺りから改めて考え直してみましょう。

 

まとめ

何かを継続するって難しいけれど、その大切さを誰もが知っているはずです。

元メジャーリーガーのイチロー選手はこう言っています。

「ちいさいことをかさねることが、とんでもないところに行くただひとつの道」

とんでもないところに行くために、上記の方法を使って継続のコツを掴みましょう。

え?そんなにうまくいかないよって?

わかりました。それでも難しいのなら、とっておきの方法を最後にお伝えしましょう。それは自分ひとりでやらないことです。

早いうちに仲間を創りましょう。人は人のために行動するときが一番力を発揮できます

ほら、生徒のみんな。塾ってそのためにあるんですよ。僕たちがあなたの継続の味方になります。

どんどん宣言して、続けることにチャレンジしよう。その力は、大人になってもきっとすごく役に立つよ。続けることができる人は強い。

さぁ、今回のお話をまとめてみましょう。

なぜ「やったほうがいい行動」が続かないのか。

それはね、能力の問題じゃない。自分と自分の心を上手にコントロールして、「続けること」にチャレンジしよう。君がやろうとするなら、絶対にできるはず。そう信じることがね、どうやら最初のベイビーステップ。

自分なりの一歩を。

 

本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木へお越しいただきありがとうございました。
スタートはいつからでも。