疲れていたり、イライラしたり、モヤモヤしていたり、なんだかどこか苦しかったりすると、勉強はもちろん、日常生活だってあんまりうまくはいきません。
普段できることができなくなったり、ミスが多くなったり、そもそも手が動かなかったり、いいアイディアが浮かばなくなったり…。
それは子どもだけじゃなくて、大人だってそう。人間は感情の生き物ですから、心が整っていないとベストなパフォーマンスはできないのです。なんとなくイメージつきますよね。
「じゃあ、そんな時どうすればいいの!」が、今回のお話です。今までの塾の指導経験から実感した「これ、いいな!」と思ったモヤモヤの吹き飛ばし方を紹介していきます。
参考になったら幸いです。
心のモヤモヤの取り方
そもそも人間には、「未知のものを怖がる」性質が備わっています。
ずっとずっと昔の時代の名残でしょう。狩猟民族時代、未知のものというのは、イコール死に直結する大事(おおごと)です。人間の脳は1万年前とほとんど変わっていないというお話ですから、防衛本能的に人は「未知のものを怖がる」のです。
だから、現代においても「未知のもの」に触れたり感じたりした場合は、人間は無意識的に警戒心や焦燥感や不安を抱えることになります。
これが、「モヤモヤの正体」です。
何か事が起きたとき、自分がほぼ無意識的にそこから感じた「未知のもの」。それは感情だったり、実際の事柄だったり、未来のことだったり、よくわからないことだったりします。
でも、そのほとんどは実際には未知のものでも何でもありません。脳が襲い来る危険から自分を守るために念には念を入れたガードをしているため、「未知のもの」と認定された感情や出来事のことが多いです。
ですから、対処法は簡単です。自分が抱いた感情や不安やネガティブなものに、名前を付けてあげれば良いのです。
「あ、私は今○○について怒りを感じているな。これは○○への怒りだ」
「ん?なんかモヤモヤすると思ったら、私は○○をちょっと怖がっているんだ。これは○○への恐れ」
「おお、自分は○○に緊張してる!これは○○への緊張!」
「うーん、このモヤモヤはなんだろう。そうか、私○○が不安なんだきっと」
声に出しても出さなくても構いません。たとえ心の中で「未知のもの予備軍」のものに名前を付けるだけでも、それが脳の中の「未知のもの」グループから排除されて、警戒態勢がゆるくなります。すると、モヤモヤが少しだけおさまってくるでしょう。
ここでもうひと押し。名前を付けた(おおよそ)ネガティブな感情に、「私はあなただって大切にするよ。これって全然悪いことじゃないよ」というメッセージを送っておけば、脳はさらに警戒態勢をゆるめます。
そんなメッセージを送るときの魔法の言葉が、「でも、大丈夫」。先ほどの名前を付けた文言の後にくっつけてみましょう。
「あ、私は○○について怒りを感じているな。これは○○への怒りだ。うん、でも大丈夫」
「ん?なんかモヤモヤすると思ったら、私は○○をちょっと怖がっているんだ。これは○○への恐れ。でも、大丈夫」
「おお、自分は○○に緊張してる!これは○○への緊張!でもでも、大丈夫!」
「うーん、このモヤモヤはなんだろう。そうか、私○○が不安なんだきっと。でも、大丈夫」
ここで重要なことは、全然大丈夫じゃなくてもまずは「でも大丈夫」と言い切ってしまうことです。それによって脳や心が落ち着きます。理由は後付けで考えればいいのです。
心理学的にいえば、ツァイガルニク効果を抑えているということになるのでしょうか。ツァイガルニク効果とは「未完了課題は心に残りやすい」というものです。モヤモヤの正体をいつまでも心に残さないために、一旦区切りをつけるというわけです。
人間生きていれば、色んな事が起こります。ひとつひとつに真摯に向き合うことや、恐れることや不安を抱えることももちろん大事ですが、そればっかりだと、やっぱり疲れてしまうから。
だから、ね。たまには楽をしましょう。たった名前一つでモヤモヤが晴れるなら、こんな簡単なことはありません。
ちょっと心が弱っている、そんなときに使える裏技の紹介でした。やってみると意外と効果的かもしれませんよ。
本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木にお越しいただきありがとうございました。人に話すと落ち着いたりするのもこういった要因があるのかも。