お目当てのモノが売っているコーナーへ行き、「どれがいいかなぁ」と商品を見比べながら歩き回っていました。そして30分くらい経って、「よし、これにしよう」と店員さんを呼びました。その場で必要な金額を出してもらうと、「あれ?なんか安い気がする」。そこで店員さんに聞いてみると、キャンペーン中とのこと。
「知らないって損をすることもあるよな」と思った次第でした。
知らないと損をすることもある。 今回は「国語」についてそんなお話をしていきます。
以前、高校の現代文のテスト対策中に、入塾したての高校1年生の生徒がふとこんなことを言いました。
「中学校のとき、いつも国語のテスト時間足りなくなってたんだよねー」
ん?
彼女の実力からいってそんなことはないだろうと思った僕は、もう少しその発言を深掘りしてみました。
「え?どこに時間がかかってたの?」
彼女の口から出たのは驚きの一言でした。
「え?だって全部読むのって大変でしょ。みんなよく読めるよね」
これはそれが良いとか悪いとかの話ではありません。人によっては「いや、それは損じゃなくていいことだ!」という方もいらっしゃるでしょう。
ただ、入試のように初めて見る文章を読み解くわけではない(ことが多い)中学校の国語のテストの解き方のセオリーは、前もってテスト範囲の文章を読み込み、本番のテスト中は本文は読まずとも問題文だけ読んでスラスラ解ける状態にしておくことです。
彼女はそのセオリーを知らなかったのです。
例えば「走れメロス」がテスト範囲であれば、ある程度「走れメロス」を読み込んだ上で、どんな問題が出るかなと予測し、対策を立て、本番のテストに臨みます。
テストでは理想としては問題文だけ読んで、答えを書き、あまり本文を読むことに時間を使いたくありません。そこでなるべく余らせた時間を、他の初見の文章問題や文法や作文など、考えなくてはいけない問題に使いたいですね。
これが学校の国語のテストは暗記科目に似ていると言われる所以です。
「なるほど!」
彼女は僕が説明の途中「この人は何を言っているのだろう」と目を丸くしていましたが、最後には「私めっちゃ真剣勝負してたー。損したー」と笑っていました。
彼女は「前もって内容を完璧にするのはズルかな」とか「先生が少し内容を変えてくるかも」とかいろいろ考えた結果、本番で頑張って解くスタイルにしたそうですが、それで毎回時間が足りず高得点を逃していたとあれば勿体ないお話ですよね。
「中学生から塾に通っててもっと早く気付けてたらなぁ…」
「たられば」をいくら言ってもその時間は戻ってくることはありませんから、今は戻ってこない時間に思いをはせるよりも、これからの時間、次のテストに集中しようという意味合いを込めて、僕の大好きな言葉を贈らせていただきました。
「過去と他人は変えられない。でも、自分と未来は変えられるよ」
少しドヤ顔風でしたが、既に彼女はテスト勉強に集中していました。あらま。
そんなことがあったので、一応共有がてら話してみました。
「そんなこと当たり前でしょ」と思うあなたも、「え?そうだったの!」と思あなたも、世の中には案外そういうことが溢れていますから、このエピソード自体がいつかの何かの参考になれば幸いです。
国語については以前にも同じようなことを話しました。
本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木へお越しいただきありがとうございました。 「そん」なお話でした…