記事投稿日 : 2021/09/27 ひとり言

“日本語コミュニケーション”言葉の勘違いのお話

コミュニケーションというのは、難しいものです。

特に、日本語というのは、同音異義語も多く、敬語や活用といった文法自体も、世界中の言語と比べて難しいと言われています。

その代わり、些細な心の機微や考えを伝えるのに、とっても適した言語と言えます。

だから、使う難易度としては、もちろん上がりますね。

 

また、コミュニケーションの内訳では、身振り手振りや表情などのノンバーバルコミュニケーションが約7割を占め、言葉を使った言語的なコミュニケーション(バーバルコミュニケーション)は、たったの3割だといいます。

だけどその3割がものすごく大事なことに、もうあなたもお気付きですね。

今回のテーマは“日本語コミュニケーション”。

面白い物語を使って、その危うさと面白さをお伝えします。

 

まずはこちらのお話をご覧ください。

 

警官:「寄生虫なので、できれば引き返して最初の信号を右に行ってください」
ぼく:「えっ」
警官:「寄生虫ですから、引き返してください」
ぼく:「なにそれ、ひどい」
 
警官:「えっ」
ぼく:「ぼくが寄生虫ってことですか」
警官:「寄生してるのは警察ですよ。寄生してるので重体なんです」
ぼく:「えっ」
 
警官:「えっ」
ぼく:「だれが重体ですか」
警官:「誰というか、まぁここを通った人全員ですかね」
ぼく:「あなたも僕に寄生しますか」
警官:「えーとね、あのですね、この先でトラックが横転して積荷が産卵したんですよ」
ぼく:「えっ」
警官:「つまり事故ですね」
ぼく:「何が産卵したんですか」
警官:「精肉業者のトラックで、冷凍された肉が産卵したみたいです」
ぼく:「なにそれ、やばい」
 
警官:「ええ」
ぼく:「重体の人は大丈夫ですか」
警官:「えっと、まぁ寄生虫とはいえゆっくり動いてはいますから」
ぼく:「なにそれ、こわい」
 
警官:「えっ」
ぼく:「えっ」
 
警官:「とにかく、先ほどから警察が現場の方で超刺してますから」
ぼく:「なに、それもこわい」
警官:「えっ」
ぼく:「えっ」
 

……おわかりでしょうか?

これは、渋滞を規制中の警官と、ある運転手との会話です。

「規制中」→「寄生虫」
「渋滞」→「重体」
「散乱」→「産卵」
「調査している」→「超刺している」
 

と、誤字のオンパレードですね。おかげでとんでもない物語になっています。

だけど、ここまでではないにしろ、日常的にこういったことが起こりうる確率が高いのが、日本語を使ったコミュニケーションです。

同意するときにも断るときにも「大丈夫です」を使ったり、意味の取りにくい外来語や省略された言葉を多用したりする人、いませんか?

けっこういますよね。

こんな風に、(良く言えば)私たちは日常的に難解なコミュニケーションを駆使しているのです。

自分の身の回りにも容易に起こりうる、言葉の勘違い。気を付けなければなりませんね。十分に用心しなければなりません。

ただ、それも、お互いに認め合う気持ちや尊重する意識があれば、笑い話や学びになる。かもしれない。

そういう意味では、うまくいかなかったコミュニケーションさえも、一つのチャレンジの証だといえるのではないでしょうか。

失敗して、そこから学ぶこともある。コミュニケーションの間違いを恐れすぎて、コミュニケーションを取らなくなる方がなんだか怖い気もします。

ならば、失敗してもいいじゃない、と少し気楽な気持ちで、折角の素敵な日本語でのコミュニケーションを楽しんでみたいものです。

 

本日も出雲市の個別指導塾 すずかけの木へお越しいただきありがとうございました。
コミュニケーションとは、難しいもの。でも、だからこそ、面白い。